断食の9番目の効果 : 断食は体の根本から治癒力を引き出す


【断食は体の根本から治癒力を引き出す】
断食の最大の目的は、食べ過ぎによる体内の余分な栄養をとりのぞき、人間が本来もっている能力を最大限に呼び戻すことにあると、甲田博士はいいます。この能力とは、病気を治す自己治癒力や免疫力です。
断食は、食物をいっさい断ち、補給をしないので、体は飢餓状態に追い込まれ、それが大きなストレスになります。そして、そのストレスに対する反撥力としてショック状態を引き起こします。火事場の馬鹿力というたとえがありますが、人間は窮地に追い込まれると、時として自分でも信じられないほどの力を発揮します。
わたしたちの体の内部についても同様のことがいえるでしょう。
断食はわたしたちの体にとって非合理なことです。非合理なことを行なうと体は死に一歩近づくので、生きようとして体に反撥力が湧いてきます。その力が体質を変える、というのが、甲田博士の唱える理論です。
栄養の補給を完全に断たれると、体内ではかつて経験したことがないほどの大きな変化が起きるといいます。
「ふつうに食事をつづけていると、あとからの補給が期待できるので、吸収できる栄養分を多少逃してもかまいませんが、断食を行なっていると、つぎの補給が期待できません。そのため、体は胃腸に入ってきた食物を100パーセント近く吸収して、それを身につけようと待ちかまえるようになります」
こうして、反撥力が働き、体の仕組みを大きく変動させます。つまり、体質改善がなされるわけで、その過程がさまざまな病気・症状を治す力(治癒力)となってあらわれるというのです。
つぎのような具体的な例を挙げて、甲田博士は説明をつづけます。
「そのひとつとして、断食を行なうと、ストレスに強くなることがわかっています。その理由として、ホルモンの司令塔である脳下垂体から、ストレスに対抗する物質が分泌されることが医学的に証明されています。自己治癒力が高まることも報告されています。
いっぽう、1日3食をしっかりとり、さらに間食もするような食生活をつづけていると、体は本来もっている力を発揮することができないばかりか、免疫力や治癒力も低下してきます。1日2食にすると、断食ほど劇的に反撥力があらわれることはありませんが、確実に自己治癒力や免疫力は高まります」



東 茂由著、甲田 光雄(監修)「長生きしたければ朝食は抜きなさい」
P104〜P106より転載しました。
http://amzn.to/SQOkKF
全文転載したいくらい良い本でした。


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断食の効果まとめ
http://d.hatena.ne.jp/uneki2012/20121209/1355042337