断食の6番目の効果 : 断食中、なぜエネルギーが生まれるのか


【断食中、なぜエネルギーが生まれるのか】
断食が体に起こす変化のなかでも特筆すべきことが「自己融解」という現象がおきることだと、甲田博士はいいます。自己融解とは、字義どおりでは、自分自身を溶かすということです。自分自身を溶かすとは、具体的にはどういうことなのでしょうか。
甲田博士によると、断食をすることによっていっさいの栄養補給が断たれると、体は体内のどこかから栄養分になるものを探します。体の細胞が勝手にエサ探しをしはじめるというのです。
「さしあたっては、生命維持に絶対に必要な組織を除いて、それ以外の組織から栄養分を取り入れてエネルギーに変えます。栄養分は体のいたるところにあります。断食中にみるみるやせていくのは、体のなかの脂肪がつかわれた結果なのです」
また、動脈硬化の人が断食をした場合、血管内のアテローム(コレステロールが沈着してできた、かゆ状のかたまり)をエネルギー源として利用するようになると、甲田博士は説明します。
動脈硬化の多くは、血管の壁にアテロームが形成され、血管がせまくなり、血液の流れが悪くなっています。断食を行なうと、そのさいちゅうにアテロームはどんどん失われていき、最後はきれいに消失していきます。動脈硬化のために両足の血行が悪く、激しい冷えを訴えていた人が、断食中に急に足が温かくなる現象が起こりますが、これは血管内の自己融解がもたらした結果なのです。」
さらには、腸の癒着がはがれたり、イボが消失したりすることも、断食中にはよくみられます。
ガンが縮小することもあるといいます。これらはすべて、自己融解によってもたらされた結果であるというのです。
「つまり、自己融解とは、体が自分の細胞や組織の一部を取り壊し、エネルギーに変えて利用することです。だから、わたしたちは一定期間、なにも食べなくても生きられるし、そればかりか、治療法としてすばらしい効果が得られるのです」と甲田博士は結論づけています」
と甲田博士は結論づけています。



東 茂由著、甲田 光雄(監修)「長生きしたければ朝食は抜きなさい」
P108〜P109より転載しました。
http://amzn.to/SQOkKF
全文転載したいくらい良い本でした。


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断食の効果まとめ
http://d.hatena.ne.jp/uneki2012/20121209/1355042337